座頭市は子母澤寛(しもざわかん)が1961年に発刊した「ふところ手帖」という随筆の中の短編、「座頭市物語」が原作です。
映画は原作を基に製作スタッフがイメージを膨らませて製作していったもので、原作と異なる点も幾つかあります。
例えば、原作では座頭市は妻帯者だが、映画では独身者。原作では中年から盲目になったが、映画では幼少の頃 既に失明したという設定です。
とはいえ、例えば随筆の下記のような描写はそのまま映画にも活かされています。
- 下総(千葉県北部から茨城県の南部)の飯岡助五郎という親分の元に滞在。
- 居合斬りの名人で、いつ抜いたか、いつ斬ったか ― 投げ上げた小桶を真っ二つ。
- 物凄い程の勘で 博打の壺の賽の目を読む。
- 筋の通らない殺しをした親分に憤慨して去っていく
特に1(座頭市物語)はこの原作のイメージを強く意識していて、随所に原作を彷彿とさせる場面があります。